小さな小さなカツオサイズの赤ちゃんです。
私たちのグループのひとりが子守唄を歌い始めました。
まるで子守唄を聞きに来たようにその赤ちゃんは私たちの近くまで来て、そうして徐々にまた沖の方に戻って行ってしまいました。いつものようにイルカの群れが私たちの周りをぐるぐる回って遊んでくれる事はなかったけれど(たぶん赤ちゃんが小さすぎるから大人イルカたちは人間の近くに寄りたくなかったのかもしれません)、心地よい海でゆったりとシュノーケルをしてビーチに戻ってきました。
そこに待ち構えていたのがハワイアンの大家族。
パーティーが始まっていて、私たちに「カウカウ」と言いながらプレートと割り箸を配ってくれます(カウカウとは以前にもお話した通り、ハワイ語で、食べなさい、と言う意味です)。最初は遠慮気味だった皆も、ハワイアン大家族の中で冗談を言い合って写真を取り合って交流会が始まってしまいました。
すごく暖かな家族の中にその「天国からの水」と言う名前の男の子がいて、将来小錦級のお相撲さんになれるかもしれない体格にやさしさがはみ出してしまいそうな笑顔を皆に振りまくその子がとても印象的でした。そうしてパーティーをしながらもせっせとビーチのゴミを集めまくっていた親戚のお姉さんもとてもとても印象的でした。
彼女曰く、皆が集るビーチは、きれいな方が皆気持ちがいいから! って。
全くその通りです。当たり前の事を当たり前のように行動に移す事は難しい事。でも、彼女の自然な動きに私は感動を受けました。こう言う事が自然にできるようになれば、人生もっとシンプルに暮らす事ができるのかもしれません。
小さな子供たちを集めて一族の長であるパパがハワイ語を木陰で教えています。大きな子供たちは波と戯れて遊んでいます。
『天国からの水』と言う名前の男の子は自分より小さな子供たちに波の戯れ方を伝授しています。そして男たちは火の周りで今朝早く穫って来た魚をさばいています。女性たちは近くの街に買い出しに行っています。
家族から離れて久しい私はこの光景を見て少しだけホームシックになりました。
家族で過ごす休日の中に少しだけ参加させていただいて、心が温かくなった日曜日でした。 |