これに火をつけて3時間石を焼いた後、その上にネットを張って400kgの重さの豚を丸ごと乗せます。その上にケアビツリーの薪、バナナの葉っぱを乗せてその上から土をかぶしてプラスチックのカバーをかぶせて12時間の間蒸し焼きにするのです。
翌日の朝9時にその豚を取り出して、大きなバットに移します。とろけるようにやわらかくなった肉を皆でほぐして家長がハワイアンソルトを加減しながら上からバラまきます。
二日がかりのこの料理。
女も男も総出で集って働いてできあがった蒸し焼きはカルアポークとなって皆に振舞われるのです。
手伝った皆にジップロックバックいっぱいにカルアポークを配って後はビールを飲みながら世間話にはながさきます。この後テイストオブホノルルに行くんだ、と話すとフィッシャーマンたちに笑われました。
マキはここカハルウで十分カルアポークとビールを堪能しているだろ、わざわざ金を払ってホノルルのレストランの料理の味見をしにいくことなんかないだろ!
と。2日かかって作るこの料理は大勢の人の手によって作り出されるそれこそ特別なテイストと思いが詰まっています。ハワイのこのようなアロハスピリットの詰まった特別な味を、外から来た人たちに食してもらうために、いつか私たちは「テイスト オブ カハルウ」を主催しようよ、と冗談を言い合いながらも、皆ここカハルウの味をかみしめて大満足して過ごした週末でした。 |