次の日、クラスに出ると、別のクラスメートが「僕にはこのクラスについていく自信がありません」と先生に相談しています。
先生曰く「英語を第二外国語とする日本人だってがんばっているのだからがんばって勉強しなさい」と私を引き合いに出されてこの生徒を諭していました。
この2か月間、本当に朝から晩まで時間がある時は勉強をしていました。最初の2週間は授業について行くために英語の本を翻訳して私なりに理解するように努めていました。が、あまりにも専門用語が多すぎてアップアップ状態です。
3週間を過ぎたある日、私の隣に座っているPが
「Lと一緒にスタディーグループを作るけどマキも参加しない?」
と声をかけてくれました。
スタディーグループとはアメリカではさかんにおこなわれていますが、勉強会のことです。私は日本の学校ではスタディーグループで勉強をした経験は一度もありません。だから、はたしてスタディーグループが私の勉強の助けになるのかどうかさっぱりわからなかったのですが、アップアップの状態だったので、すがる気持ちで「OK」と言ってPとLと3人で授業以外の日にコーヒーショップに集っての勉強会が始まりました。
お互いにわからない事や相手に教えたい情報などを交換し合うスタディーグループは実はとても私の勉強の助けになりました。最初のスタディーグループの日、Pは私に助言をしてくれたことを今でもその助言が最後までこの学校をドロップアウトせずに最終試験も無事パスできた要因のひとつだと確信しています。
その助言は
「マキの本を見ていると日本語に翻訳した文章でびっしりだけど、翻訳はもうやめたほうがいいよ。英語の質問を頭の中で日本語にして答えを考えてそれをまた英語にして外に出す、といった作業はあまりにも脳に負担をかける作業だよ。だから英語で入ってきた質問は英語で考えて答えを出していってごらん。そうするとこんがらがっている脳がすっきりするからさ」
というものでした。
P曰く、あの時の私は端から見ていてもアップアップ状態が手に取るようにわかったそうです。私はあの時のPの助言がすっと私の心に入っていったので、それ以降は辞書も持たず翻訳もやめて分からない言葉は英語で説明してもらい理解するようにしました。そうしたら脳に本当にすっきりと英語の言葉が入って来るようになったから不思議です。
この学校でのおもしろ不思議経験はまたいつか書きたいと思います。
今は7月にあるハワイ州の試験に向けて勉強をしている最中です。
*写真は裏庭で取ったハレコニアです(ジンジャーの一種)。 |